建物を購入する時、建物が傾いているかどうか気になるポイントの一つですよね。
テレビなどでは、ビー玉を床に置いてみると良いと言われますが、ビー玉は転がりやすいために転がってしまっても建物が大きく傾いているとは判断しません。
実際、建物の傾きを調べるのにはレーザーレベルを使って確認をします。
部位としては、床・壁・柱です。
最近は柱が露出している住宅も少なくなってきているので、柱については露出している場合のみとなります。
では、どの程度の傾斜があったらいけないのか?
まず、中古住宅においては住宅瑕疵担保責任保険協会や一般的な学術書においては6/1,000未満という数値があります。
これってどんな数字かといいますと、水平距離1mに対して6mmの傾きです。
壁ついては2m以上で計測し、床については3m以上で計測することになっております。
よって、壁についは背丈より30cmぐらい高い距離で測って12mm以上傾いていたらこの数値に抵触してしまい、床であれば、水平距離3mに対して18mm以上勾配があったら抵触することになります。
新築においては、住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)においては、3/1,000未満という数値があります。
もちろん、新築は中古物件よりも厳しいということですね。
この数値は一つの基準ですが、この数値を超える壁があったからと言ってすぐに建物全体が傾いているという判断にはなりません。
建物全体が傾いているかどうかは、下記の内容も確認して総合的に判断します。
壁も床も傾斜しているか。
規定値を超える傾斜が何か所かあるか。
開閉しづらい建具が箇所もあるか。
基礎に多くのひび割れがあるか。
もちろん部分的に傾斜のある建物はありますが、上記内容をすべて満たしてしまった建物ってあまり無いものです。
傾斜のあった壁や床は何らか原因を明確にする必要はあると思いますが、傾斜が規定値を超えてしまったからと言って、すぐに建物が大きく傾いているという判断にはならないということです。
それを知ったら少しは気持ちも楽になりませんか?